ダイエットは、ただ単に食べた分だけ運動をすればいいというものでもありません。
痩せない原因や正しい方法を知って、ダイエットを成功させましょう!
陥りやすいダイエットの穴
- 「部分痩せ」を狙って気になる部位だけ筋トレする
- 回数をこなすことを目的にしている
- 運動だけで痩せようとしている
- 無理な食事制限をしている
NG:「部分痩せ」を狙って気になる部位だけ筋トレする
残念ながら、体脂肪は全身から満遍なく落ちていく為、お腹などの特定の部分だけをトレーニングしても、その部分だけ痩せるということはありません。
効率よく痩せるためには、全身のトレーニングをすることが必要となってきます。
全体の筋肉量を増やすことで基礎代謝を上げ、消費カロリーを増やすことがダイエット成功への近道です。
太ももなどの大きい筋肉を鍛えましょう
効率よく基礎代謝を上げて消費カロリーを増やすには、大きい筋肉を中心にトレーニングするのがおすすめです。
中でも下半身には大きな筋肉がたくさんあり、また全身の筋肉の内70%が下半身にあると言われています。
大きな筋肉がどこにあるかわからないという方は、まずは下半身から鍛えましょう。
スクワットがおすすめです。
大きい筋肉はそれだけ消費カロリーも多いので、大きい筋肉を鍛えることで効率よく基礎代謝をアップさせることが出来ます。
また、小さい筋肉よりも大きい筋肉の方から鍛えた方が見た目の変化も分かりやすくモチベーションの維持に繋がりやすいです。
NG:回数をこなすことを目的にしている
筋トレする際、「腹筋10回×2セット」など決めた回数をこなすことを意識するあまり、フォームがおろそかになってはいませんか?
もちろん、筋トレは続けることが大事なので、回数をこなそうとする意識は大切ですが、やり方が良くないと、いくら頑張っても筋肉量を増やすことができず、ダイエットにつながりません。
回数をこなすこと以上に、正しいフォームで筋肉にしっかりと刺激を与えることが重要です。
筋肉に効いているか意識しながら取り組みましょう
効かせたい筋肉にしっかりと効いているか意識しながら筋トレを行いましょう。
例えば腹筋なら、お腹の筋肉が疲れてくるような動作になることが大事です。
また、回数は予め前もって決めておくのではなく、「キツイ」と感じてから数回続けるくらいを目安に頑張ってみましょう。
筋肉にしっかり負荷をかけることで筋肉の成長を促し、効率よく基礎代謝を上げて消費カロリーを増やすことができます。
NG:運動だけで痩せようとしている
運動していても、食生活が乱れていると痩せることは難しいです。
「ダイエットは運動1割、食事9割」と言われるほど、ダイエットにおける食事管理はとても重要です。
いくら運動を頑張っていても、運動で消費できるカロリーは、実はそこまで多くありません。
運動と合わせて食生活を見直すことがダイエット成功の近道です。
運動と合わせて食生活を見直すことが大切
ダイエットのためには、運動と合わせて食生活を見直すことが大事になってきます。
ここで、食生活を見直すといっても、食べる量やカロリーを極端に減らしたりする必要はありません。
食べるものや栄養バランスに気を付けたり、食べ方を工夫するだけでダイエットにつながります。
質の良い睡眠をとることも大事
慢性的な睡眠不足は将来の肥満の危険因子になります。
睡眠不足は、食欲増進による食事摂取量の増加を招き、肥満の原因になると考えられているからです。
まさに睡眠不足はダイエットの敵です。
効率的にダイエットに取り組みたい方は、良質な睡眠を確保するよう心がけると良いでしょう。
NG:無理な食事制限をしている
「早く痩せたいから」と言って食事を制限しすぎるのも痩せない原因になります。
摂取カロリーを減らしすぎると、少ないエネルギーで生きていけるように、体が消費エネルギーを節約しようと省エネモードになり、消費エネルギーが減る、というループに陥り、少し食べただけでも太る体質になってしまいます。
せっかく摂取カロリーを抑えても、消費カロリーも減ってしまうので痩せることが難しくなるのです。
栄養バランスや食べ方を工夫しましょう
痩せるためには、過度な食事制限をするよりも、食べるものや食べ方に気を付けてしっかり食べることが大事です。
痩せるために必要な栄養素はしっかり摂り、太りやすい栄養素は控えたり、食べる順番やスピードなどに気を付けることで、食べる量を減らさなくても痩せることができます。
それでも痩せない原因に心当たりがない方へ
油断して食事量が増えたわけでもなく、運動量も増やしているのに体重が増加する原因
- 運動習慣のない方が突然運動を頑張り始めたせい
- 生理周期のせい(生理前~生理中の時期のせい)
- 停滞期のせい
- 肝臓が疲弊しているせい
- 寝不足なせい
- 休日に寝だめしているせい
- 栄養失調のせい(新型栄養失調)
- 病気のせい(二次性肥満)
運動習慣のない方が突然運動を頑張り始めたせい
特に運動初心者の場合は初期に体重が増えがちです。
それは、体重を構成する脂肪と筋肉の割合が変化する(比重の重い筋肉が増える)から。
筋肉には以下のような性質があります。
- 筋繊維の修復の過程で水を溜め込む
- 筋肉は水分を溜め込みやすい
詳しくは【運動後の体重増加の理由】運動に励み始めたのに体重が増えた!?なぜ?で書いていますので併せてお読みください。
生理周期のせい(生理前~生理中の時期のせい)
女性の場合、生理周期の関係で痩せやすい時期と痩せにくい時期があります。
特に、生理前から生理中の間は体重が増えやすい時期で、個人差はありますが、1~3㎏程度の体重増加があるのが当たり前といえます。むしろ、プラス1〜3kg前後でキープできていたら、自分を褒めてあげましょう!
生理前や生理中はストレスを感じやすい時期でもあるので、「ストレスになるほどのダイエットを行わない」ことが大事です。「この時期はダイエットをしても効果が得られにくい」と捉え、体重増加に落ち込まないようにしましょう。
詳しくは「【生理とダイエット】生理周期を理解することがダイエットのポイント」で書いています。
停滞期のせい
停滞期に入ると、それまで順調に減っていた体重が何をやっても減らなくなってしまいます。
ダイエットをして体重が減ると、身体が飢餓状態だと判断し、体を守るためにホメオスタシス機能が働くため、停滞期が起こります。
この停滞期は多くのダイエット方法に共通して現れますが、食事の量を減らしても、運動量を増やしても体重が減らなくなります。
停滞期は、順調に体重が減っているからこそ、体重の減少を抑えようとして起こるもの。
しっかり体重が落ちている証拠ですので、「ダイエットが上手くいかない」等悩む必要はありません。
肝臓が疲弊しているせい
肝臓はダイエットにとっても重要な臓器です。
まず、肝臓は基礎代謝の27%を占めるので、肝臓を活性化させると痩せやすくなるのは明らかです。
※1日の消費エネルギーのうち「運動で消費されるのは全体の20%」「基礎代謝で消費されるのは70%」と言われていますおり、基礎代謝を上げとダイエットには効率的です。ちなみに筋肉の基礎代謝に占める割合は18%です。
肝臓はエネルギー代謝を司り、「脂質」や「糖質」をエネルギーに変換しますので、肝機能低下はダイエットに甚大な悪影響を与えます。
詳しくは、「【肝臓とダイエットの関係】痩せづらさは肝臓が疲弊しているせいかも!?」で書いています。
寝不足なせい
睡眠不足は、食欲増進による食事摂取量の増加を招き、肥満の原因になると考えられています。身体が、長くなった活動時間に必要なエネルギーを確保しようとするためです。
また、起きている時間が長くなると、ついつい食事の回数(おやつや夜食など)が増えてしまいがちです。
さらに、昼間に眠気がおこり日中の活動意欲が低下することにより、運動不足となりがちで、これも肥満が助長される要因につながります。
詳しくは、「【寝不足はダイエットの敵!】質の良い睡眠をとるべき理由」で書いています。
休日に寝だめしているせい
休日に寝だめしている人は、ソーシャル・ジェットラグ(social jet lag)を引き起こします。
ソーシャル・ジェットラグとは、週末に平日より長く寝てしまうことで、海外旅行のときの時差ぼけのような状態になる事をいいます。疲労感の蓄積だけでなく、肥満のリスク上昇にも関連します。ソーシャル・ジェットラグ時間が長いほどBMIが高く、体脂肪が多く、メタボ率も高いという研究結果もあるそうです。
ダイエットのためには、就寝・起床リズムを崩さないように、休日も平日とほぼ変わらない時刻に起きることが理想的です。
詳しくは、「【ソーシャル・ジェットラグ】体内時計の乱れが肥満を招く!?」で書いています。
栄養失調のせい(新型栄養失調)
新型栄養失調は、1日3食しっかり食べてカロリーは十分摂取できている(または過剰摂取している)にもかかわらず、身体に必要な栄養素(ビタミンやミネラル、たんぱく質など)が不足している状態を指します。
「自分はカロリーを取り過ぎているから、栄養失調なわけがない」と考えがちですが、身体が必要としているのは、カロリーだけではありません。十分なカロリーを摂取していたとしても、不足している栄養素があると、その栄養素を求めて抑えがたい食欲が起きることがあるのです。
詳しくは、「【新型栄養失調】隠れ栄養失調を改善して効率的に痩せよう!」で書いてます。
病気のせい(二次性肥満)
あまり知られていませんが、何らかの病気が原因で体重増加(肥満)が起こることもあります。
病気の影響で起こる肥満は「二次性肥満」といい、体重増加の原因となっている病気の治療が必要となる場合があります。
食事の量をセーブしたり運動をしているのに体重増加がみられたり、短期間に急激に体重が増加したり、あるいは体重増加に伴ってほかの症状も出現しているなどの場合には、一度医療機関を受診してみることをお勧めします。
詳しくは「【体重増加と病気の関係】「体重増加」が症状として現れる病気がある」で書いています。