ダイエットを始めたばかりの頃、なぜか運動しているのに逆に体重が増えたことがありました。
「慣れない運動をしんどい想いで頑張ったのだから痩せているだろう」とワクワクしながら体重計に乗ったので、予想外に増えた数値を見て絶望したのを覚えています。
もちろん「運動をしているから少しぐらい食べても大丈夫」と油断して食事量が増えたわけでもなく、運動量も増やしているのに体重は増えていくばかり。それでもパーソナルトレーナーさんは「順調ですね」と言う。なぜ??
聞いたので書いてみました。
運動しているのに体重が減らない!むしろ増えた!
運動初心者は、運動を始めると体重が増える
- 筋肉増加で体重が増えるから
- 筋繊維の修復の過程で水を溜め込むから
- 筋肉は水分を溜め込みやすいから
筋肉増加で体重が増える
運動を始めたばかりの人に多いのが、筋肉量の増加による一時的な体重の増加です。
普段運動をしておらず筋肉量が落ちてしまっている人は、運動を始めることで筋肉が付き始めます。
重量の軽い体脂肪が減り重量の重い筋肉が増えるため、体重が増加することが多いのです。
ただ、同じ容積でも体脂肪は軽く、筋肉は重い特徴があります。
簡単に言うと、筋肉の多い人は引き締まって細く見え、脂肪が多い人は太く見えます。
最初の体重増加の時期を過ぎた後も運動を繰り返すことで、見た目にも細くなり、さらに体重も下がっていきます。
パーソナルトレーナーさんが「順調」だと言ったのもこのあたりが根拠です。
筋肉が付けば、代謝量も上がり、脂肪も燃えやすくなるので、ダイエットが捗ります。
【筋肉の超回復】
筋肉がつくのは「超回復」によるものです。
超回復が上手く行けば行くほど筋肉量が増えていくので、体重は増えることになります。
筋肉の「超回復」とは:
筋繊維が破壊された後、修復されることです。
破壊された筋肉が回復する際には、元の状態に戻るのではなく、以前よりも強い状態になるため、超回復を繰り返すことで、筋肉はどんどん大きくなっていきます。
※尚、運動不足の人ほど筋肉の破壊が大きいため、筋肉痛の原因になります。
筋繊維の修復の過程で水を溜め込む
運動をすると、筋繊維が損傷します。
損傷したとしても前述の「超回復」によって筋肉は修復されるので問題はないのですが、この修復過程において、体内に水を溜め込みやすくなります。
そのため、一時的に体がむくみやすく、その水分量だけ体重が増えてしまうことがあります。
筋肉は水分を溜め込みやすい
実は筋肉は水分を溜め込みやすい性質があります。
まず、運動をするとき、エネルギー源として「筋グリコーゲン」を使っています。
筋グリコーゲンとは、筋肉に蓄えられる糖の一種で、筋肉の収縮のためのエネルギー源となるものです。
グリコーゲンは筋内に貯蔵される際、1gのグリコーゲンに対して3~5gの水分子と結合します。
日常的に運動をするようになると、グリコーゲンを頻繁に使うことになるので自然と体がグリコーゲンを体内に溜め込もうとするようになりますが、グリコーゲンを貯蔵するには水分が必要になるので、グリコーゲンと一緒に水分も溜め込んでしまうことになるのです。
そのため、水分量が増えただけ体重も増加してしまうことになります。
体重が増えたからといっても太ったわけではない
「体重が増えた=太った」という発想になりがちですが、必ずしもそうではありません。
ここまで書いてきたように、特に運動初心者の場合は初期に体重が増えがちです。
それは、体重を構成する脂肪と筋肉の割合が変化する(比重の重い筋肉が増える)からです。
体重の数値だけではなくて、体脂肪率や筋肉量の変化もチェックするようにしましょう。
体重増加は一時的なもの:運動をやめないことが大事
「体重が増えた=太った」という発想に陥ると、「運動しても体重が減らないから意味がない」「やっぱり食事を減らしたほうが早い」と運動するのを辞めてしまう方も多いそうなのですが、ここで辞めてしまうのは非常にもったいないことです。
有酸素運動や筋トレをした後に体重が増える理由は体の正常な反応のため、それほど心配する必要はありません。
筋肉が付けば、代謝量も上がり、脂肪も燃えやすくなるので、ダイエットが捗ります。
最初の体重増加の時期を過ぎた後も、運動を繰り返すことで見た目にも細くなり、さらに体重も下がっていきますので、是非運動は続けましょう。
それでも体重増加が気になる方へ
痩せない原因は他にもあるかもしれません。「運動しているのに痩せない!」という方へをお読みください。