家事にもそれなりの消費カロリーがあり脂肪燃焼効果も期待できる
家事によるカロリー消費量
日々の活動や運動によるエネルギー消費量は、以下の計算式で算出できます。
エネルギー消費量(kcal)=1.05×活動強度(メッツ)×実施時間(時)×体重(kg)
ここで、メッツとは、安静に座っている状態を1メッツとして、様々な活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標です。
主な家事の活動強度
家事内容 | 詳細 | 活動強度(メッツ) |
---|---|---|
アイロンがけ | 衣服にアイロンをかける | 1.8 |
洗濯 | 洗濯機や乾燥機に入れる、洗濯物を干す、たたむ、スーツケースの荷造り、衣類の手洗い等(立位を含む) | 2.0 |
買い物 | カートを使う場合と使わない場合どちらでも。立位や歩行を伴う買い物 | 2.3 |
ベッドメイク | リネンを交換する | 3.3 |
台所での活動 | 調理、皿洗い、掃除など、ほどほどの労力で行った場合 | 3.3 |
掃除 | カーペットやフロアの掃き掃除、全般 | 3.3 |
同時並行の家事 | ほどほどの労力で様々な家事を同時にこなす | 3.5 |
介護 | 風呂に入れる、着替えさせる、ベッドに上げる、またはベッドから降ろす | 4.0 |
部屋の片付け | 部屋を片付ける | 4.8 |
ほどほどの労力で様々な家事を同時にこなすことは「3.5メッツ」ですので、「座っているときの3.5倍のエネルギーを消費できる」ということを意味します。
先の計算式に当てはめた場合、たとえば体重50kgの人がほどほどの労力で様々な家事を同時にこなす活動を1時間した場合の消費カロリー量は、約184kcalになります。
計算式:1.05×3.5×1×50=183.75
尚、上表は、独立行政法人国立健康・栄養研究所 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』を参考にしました。さらに他の運動の活動強度(メッツ)を知りたい方はリンク先からチェックしてみてください。
縄跳び・ウォーキング・ジョギングの活動強度(メッツ)については「【縄跳びダイエット】縄跳びで脂肪燃焼【ウォーキングやランニングよりも効果高】」でも書いています。よろしければ併せてお読みください。
家事は散歩に匹敵した立派な運動
参考までに散歩の活動強度も「3.5メッツ」です。
ほどほどの労力で様々な家事を同時にこなすこと(3.5メッツ)は、散歩に匹敵した消費カロリーを得られることになり、立派なダイエットとなります。
家事の活動強度を更に上げる方法
ダイエットのために運動をしたいと思っていても、思うように自分の時間が取れないという場合は、家事に積極的に取り組んだり、やり方を工夫して家事を運動代わりにしてみましょう。特に掃除は洗い物などに比べて、全身を使った運動を行うことができますので、オススメです。
- 洗濯物干しの運動強度を上げる
- 掃除の運動強度を上げる
洗濯物干しの運動強度を上げる
洗濯かごに入れた洗濯物を床に置き、物干し竿に干す動きを行う時、多くの場合は腰をかがめると思います。
運動強度を上げるには、洗濯物を取る際は、しっかりしゃがみ、1枚ずつ取って、立ち上がって干すようにすること。たったこれだけの違いですが、スクワットのような動きになるため足腰に負担がかかり、運動強度が上がります。
掃除の運動強度を上げる
掃除はカロリーを消費しやすい家事です。(3.3メッツ)
机などの拭き掃除なら腕や背中を鍛えることができますし、床の拭き掃除なら下半身を強化できます。
特に全身運動に繋がるのは、窓拭きや壁拭き。高いところから低いところを拭く動作はスクワット同様の運動になり、太もも周りに効きます。また、腕と上半身を意識してしっかり拭くことで二の腕周りや背中の贅肉にもアプローチできます。
家事の最中の「ながら運動」もオススメ
家事の際、意識的に少しパワーアップした動きをすると、脂肪燃焼率を高めることができます。毎日の積み重ねは非常に大きいのでオススメです。
- 調理・皿洗い+かかとの上げ下げ
- モップ掛け・掃除機+アキレス腱伸ばし
- お風呂掃除+体ひねり
調理・皿洗い+かかとの上げ下げ
私が良く取り組んでいるのは、調理中や食器洗いでのかかとの上げ下げ。
リズムよくかかとを上げ下げすることで、第二の心臓と呼ばれるふくらはぎを鍛えることが出来ます。むくみ対策にもなるので、脚の引き締めにおすすめです。
モップがけ・掃除機+アキレス腱伸ばし
モップがけや掃除機がけも、運動になります。
例えば、前に進むのに合わせて片足を踏み込むように、軽くアキレス腱を伸ばす動作を加えてみてください。ほどよく脚の筋肉を鍛えるだけでなく、ヒップアップも期待できます。
お風呂掃除+体ひねり
お風呂場は、浴槽以外にも床や壁などの掃除が必要な場所。家を掃除する中でも最も大変な場所かも知れませんが、その分ダイエット効果は大きいと言えます。
屈み作業が多いためバランスをとるために体幹が鍛えられます。体にひねりを加えてみるなどウエストを引き締める意識で行ってみると更に良いでしょう。