同じメニューを食べるにしても、食べ方によって血糖値の上昇の仕方は大きく変わります。
血糖値の急上昇を防ぐよう、早食いせず、しっかり味わって食べるようにしています。
糖質の吸収をゆるやかにする為によく噛んで食べる
早食いするとなにが良くないのか
早食いは肥満のもと
- 満腹中枢が刺激される前にたくさん食べ過ぎてしまう
- 急激な血糖値の上昇を招き、中性脂肪を増やす原因になる
満腹中枢が刺激される前にたくさん食べ過ぎてしまう
満腹中枢は、血糖値の上昇によって刺激され、その後の食欲を抑制します。
満腹中枢が刺激されて満腹感を得るまでには、だいたい20分くらいが必要だと言われています。
ガツガツ早食いをすると、満腹感が得られる前に食べ過ぎてしまう恐れがあります。
逆に、食事をゆっくりと食べると、満腹中枢が刺激されやすく、食べすぎを抑えることができます。
急激な血糖値の上昇を招き、中性脂肪を増やす原因になる
主食などに多く含まれる糖質は、血糖値(血液中の糖の量)を上昇させます。
血糖値が上がると、血糖値を下げる為にインスリンが分泌され、血液中の余分な糖を脂肪に変えて蓄えてしまいます。
早食いをすると、急激に血糖値が高くなりすぎ、インスリンを分泌が促され、糖を脂肪に変える働きが活発化してしまいます。
逆に、ゆっくり食べて血糖値の上昇を緩やかにすると、体に中性脂肪がたまりにくくなります。
よく噛んで食べることのメリット
よく噛んで食べることには、「食べ過ぎを防ぐ」「血糖値の急上昇を防ぐ」以外にもメリットがあります。
- よく噛み砕くことで、唾液がたくさん出て、消化がよくなる
- 唾液がたくさん出ることで、歯周病の防止につながる
- よく噛むことで認知症の予防につながる
よく噛み砕くことで、唾液がたくさん出て、消化がよくなる
よく噛むと、唾液がたくさん出て、唾液に含まれるアミラーゼなどの酵素によって消化が行われ、胃腸の消化を助けてくれます。胃腸への負担も軽くなります。
消化が良くなるので、栄養素の吸収も効率よく出来ます。
唾液がたくさん出ることで、歯周病の防止につながる
唾液は消化酵素としての働きだけではなく、口の中を洗い流す自浄作用、酸を中和する緩衝作用、細菌と戦う抗菌作用、酸に溶かされた歯を修復する再石灰化作用などの働きを持っています。
よく噛んで唾液をたくさん出すことで、口臭や歯周病予防の効果が期待できます。
よく噛むことで認知症の予防につながる
噛むと、すぐ近くにある脳に刺激が伝わりやすく、脳細胞を刺激し脳の血流がよくなることで、脳が活性化すると言われています。認知症予防効果を期待できます。
「よく噛む」とは何回噛むことか
ひとくちにつき30回を目安に噛みましょう。
(厚生労働省では、「噛ミング30(カミングサンマル)」を推奨しており、一口30回以上噛むことを目標としています)
ゆっくり食べると満腹感を感じやすくなります。
ひとくち30回が難しいなら、まずは「いつもより多く」を意識しましょう。
普段あまり噛まずに食事をしていたことに気付くだけでも大きな一歩です。
よく噛んで食べるコツ
- 食事時間に余裕を持つ
- 固いもの(咀嚼が必要なもの)を食べる
- 一口ごとに箸を置く
- マイペースで食べる
食事時間に余裕を持つ
時間に余裕がなく時間に追われた状態で食事をすると早食いになりがちです。
食事時間はなるべく余裕をもって確保しましょう。
固いもの(咀嚼が必要なもの)を食べる
食物繊維の多い野菜や赤身の肉、ナッツ類など、飲み込むために何度も咀嚼しなければならない、咀嚼力が必要な食べ物を選びましょう。
家庭で調理する場合には、食材は乱切りや大きめの一口大にすると噛む回数が増えて良いです。
一口ごとに箸を置く
食べ物を口に入れたら一旦箸やフォークを置いて「もぐもぐ」しましょう。
飲み込む前に次々と食べ物を口に運ぶのではなく、一口一口しっかり噛んで飲み込むクセを身につけることが大切です。
マイペースで食べる
周りが早食いをしていても、自分はゆっくりよく噛んで食べることを意識しましょう。
食べるスピードがゆっくりの人と一緒に食事するのもオススメです。