【スキニーファット】見た目は痩せているのに肥満な人のダイエット
スキニーファットとは
- スキニー(skinny)=痩せている
- ファット(fat)=太っている
という言葉が示す通り、一見すると痩せているのに実は体脂肪が多い隠れ肥満のことを「スキニーファット」と呼びます。
具体的には、見た目が痩せている(BMI18.5未満)、または普通体型(BMI18.5〜25未満)にもかかわらず、筋肉量が少なく脂肪が多い状態のことです。
スキニーファットは、「痩せ型肥満」「現代型肥満」とも呼ばれます。
見た目には分かりにくく自覚症状が無い分、スキニーファットはとても厄介です。
体重やBMIが標準でも健康とは限らない
体重やBMIの数値が標準だからといって必ずしも健康とは限りません。
体重やBMIだけでなく、体脂肪率、中性脂肪やコレステロールの値などにも目を向け、 スキニーファット状態にならないように気をつけることが大切です。
スキニーファットの疑いがある人
- BMIの値が標準以下なのに体脂肪率が高い人
- 普通体型以下なのにお腹だけがぽっこりと出ている人
- 普通体型以下なのに二の腕や太もものお肉がぶよぶよとたるんでいる人
- 普通体型以下なのにお尻が垂れている人
スキニーファットの原因
スキニーファットの一番大きな原因は、筋肉量の減少です。
基礎代謝(何もしなくても消費するエネルギー)の大きな割合を筋肉が占めているので、筋肉が落ちると、基礎代謝も落ちてしまいます。
基礎代謝量が低い人はエネルギーをなかなか消費できないため、余ったエネルギーが脂肪として体内に溜め込まれ太りやすい状態になります。
また、食事で摂取した糖質の8~9割は筋肉に蓄えられるのですが、筋肉量が少ないと、行き場をなくした糖質が肝臓で脂肪に変換されてしまいます。
さらに、食事から十分な量のエネルギーが摂取できないと、不足分を補うために筋肉が分解されて、筋肉量が減ってしまいます。
その結果、脂肪が増えて太りやすく、やせにくい体になってしまうのです。
筋肉量減少の原因
- 運動不足
- 栄養不足(たんぱく質不足)
【運動不足】
運動不足が続くことで、筋力の低下・筋肉量の減少が起こります。
筋肉量が減ると、スキニーファットに陥る可能性が高くなります。
この点、腹筋やスクワット等の筋トレ(無酸素運動)は、 筋肉を増やすのに効果的な運動です。
【栄養不足(たんぱく質不足)】
たんぱく質は筋肉の成長を促す栄養素です。
たんぱく質の摂取量が不足すると、筋肉量が減りスキニーファットに陥る危険が高まります。
たんぱく質は基本的に体内に貯めておくことができないため、食事から常に補う必要があります。
スキニーファットになりやすい人の特徴
- 無理のある食事制限ダイエットをしている
- 脂肪を燃やすために有酸素運動ばかりを行っている
(エネルギー不足の状態で有酸素運動を行うと、筋肉が分解され筋肉量が減ります) - 運動をしていないのに見た目は太らない
- たくさん食べているのに見た目は細い
- 痩せているのに二の腕がたるんでいる
- 痩せているのにお腹だけが出ている
- 痩せているのにお尻や太ももがたるんでいる
- 疲れやすく筋力がない
スキニーファットを放置するリスク
- 基礎代謝が低くなる
- むくみや冷え性などを起こしやすくなる
- 生活習慣病のリスクが高くなる
基礎代謝が低くなる
スキニーファットになると、基礎代謝が低下するリスクがあります。
基礎代謝とは、何もしなくても消費されていくエネルギーのことです。
基礎代謝の大部分を筋肉が占めているため、筋肉量が減ると、基礎代謝が低下して体内のエネルギーが消費されず、脂肪が溜まりやすくなってしまいます。
むくみや冷え性などを起こしやすくなる
筋肉は、身体全体に血液を行き渡らせるポンプとしての役割を果たしています。
スキニーファットになって筋肉量が少ない状態になると、むくみや冷え性などの不調を起こしやすくなる恐れがあります。
なぜなら、ポンプの役割を果たす筋肉の量が減少すると、血液の流れが停滞しやすくなり、老廃物が体内に溜まってむくみを起こしやすくなるためです。
また、血流が悪くなると、温かい血液が毛細血管に十分に流れなくなって冷えの原因となり得ます。
生活習慣病のリスクが高くなる
スキニーファットは、一見すると痩せているのに実は体脂肪が多い隠れ肥満のことを指します。
体脂肪、特に内臓脂肪が蓄積すると、様々な臓器の疾患につながりやすく、将来の生活習慣病の危険因子となり得ます。
スキニーファットの予防方法
- 運動する
- たんぱく質を積極的に摂取する
運動する
効果的に筋肉量を増やすには、運動習慣をつけることが重要になってきます。
これまで運動習慣がなかった人は、生活の中での活動量を少しずつ増やしてみましょう。
最初から激しくきつい運動をする必要はありません。
激しい運動から始めてしまうと、嫌になって継続できなくなります。
まずは活動量を増やすことから始めましょう。
- エレベーター・エスカレーターではなく階段を使う
- 散歩に行く時間を作る
- 料理をしながらつま先立ちをする
日常の生活習慣と合わせて、これくらいだったら確実にできるという運動を行うことがオススメです。
無理のない回数・時間にしてください。習慣化できると体力もついてきて、回数や時間は自然と増えていきます。
たんぱく質を積極的に摂取する
筋肉をつけるためには、たんぱく質不足を補うことも大切です。
最近の研究によると、運動習慣の有無に関わらず、たんぱく質を摂取することで筋肉量が相関関係的に増えていくことが明らかになっています。
引用元:FYTTE「やせているのに脂肪が多い!「スキニーファット女子」の特徴と改善策」
1回の食事で必要なたんぱく質摂取量は、運動習慣のない人の場合、“体重×0.4g”です。
たとえば、体重50kgであれば1食20g以上、3食で60g以上とるのが理想的です。
また、たんぱく質は一度に摂るのではなく、朝、昼、晩の3食で均等に摂取するのが理想的です。
なぜならば、たんぱく質は必要な分だけ使われ、余った分は尿として排泄されるか、糖質や脂肪に変換されて肥満の原因になることもあるからです。
また、間食にたんぱく質の多いものを食べるのもおすすめです。
【たんぱく質を摂るのにオススメの食品】
たんぱく質を摂るのにオススメの食品を3つご紹介します。
ご自身が食べやすいものを選んで、ストレスなく身体にたんぱく質を取り入れましょう。
- 乳製品
- ゆで卵
- たんぱく質を強化した食品
★乳製品
たんぱく質を手軽に摂るには乳製品がおすすめです。
乳製品に含まれる乳たんぱくは、必須アミノ酸9種類をバランスよく含み、さらに必須アミノ酸の中でも筋肉を作るのに欠かせないBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)を豊富に含んでいます。
そのため、牛乳やヨーグルト、チーズ等がオススメです。
★ゆで卵
また、ゆで卵もオススメです。
鶏卵(ゆで)には可食部100gあたり12.9gのたんぱく質を含みます。
完全栄養食品と言われる卵には、ビタミンCと食物繊維以外の栄養成分を全て含んでおり、ダイエット向きの食材でもあります。
前述のBCAAも卵には多く含まれていますし、ゆで卵なら調理に油を使わないのでヘルシーでダイエット向きです。
★たんぱく質を強化した食品
最近はたんぱく質を強化したお菓子もコンビニやスーパーで買えるようになったので、お腹が空いたときの間食に代わりに食べるのも良いと思います。
参考コンテンツ
本記事は下記コンテンツを参考に書きました。