トマトには脂肪燃焼作用を持つ13-oxo-ODAが多く含まれる
トマトには脂肪燃焼効果があるといわれてきましたが、なぜダイエット効果があるのか詳しいことは長い間分かっていませんでした。
リコピンが脂肪を燃焼しているという説もあったようですが、2012年に京都大学の河田照雄教授らなどの研究グループによって、ついに13-oxo-ODAという物質に脂肪燃焼効果があることが発見されました。
脂肪肝や高中性脂肪血症などの脂質代謝異常の改善に有効な新規成分13-oxo-9,11-octadecadienoic acid (13-oxo-ODA) をトマトから見出し、肥満マウスにおいて顕著な改善効果が得られることを確認しました。
引用元:京都大学:トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認
13-oxo-ODA
13―オキソ―オクタデカジエン酸
13-oxo-ODAは、脂肪燃焼を促進する成分です。
脂肪燃焼のスイッチをオンにする働きがあります。
13-oxo-ODAの脂肪燃焼効果はどうやって発見されたか
京都大学などの研究グループによる実験では、成長すると糖尿病になりやすい特別な肥満マウスが使われました。
13-oxo-ODAの成分を混ぜて4週間飼育したマウスと、成分を混ぜないえさを食べたマウスを比べ、血液中や肝臓の中性脂肪に差が出るかを調べたところ、13-oxo-ODAの成分の入ったマウス群の中性脂肪の平均は、入っていないマウス群に比べ、約3割も少なかったことが分かりました。
また、13-oxo-ODAの成分入りのえさを食べたマウスでは、脂肪の燃焼にかかわる遺伝子が増えていることも分かりました。
この研究では、マウスの実験での効果が確認されたものであり、人を対象にした検証がなされたわけではないため、現段階では人にどれだけ効果があるかは判明していません。
しかしながら、マウスで中性脂肪が減ったので、人でも同様の効果が得られる可能性があると期待できます。
トマトジュースにすると13-oxo-ODAが増える
13-oxo-ODAは生のトマトよりも、トマトジュースにより多く含まれることが分かっています。
製造時の加熱で13-oxo-ODA成分が増えるのではないか、と言われています。
トマト、特にトマトジュース中に脂肪燃焼作用を有する13-oxo-ODAが多く含まれることを発見しました
引用元:京都大学:トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認
トマトには13-oxo-ODA以外にも美容に嬉しい成分がたくさん!
- 整腸作用を持つペクチン
- 美肌効果を持つビタミンC
- 抗酸化作用を持つβカロテン・ビタミンE・リコピン
- たんぱく質の代謝に役立つビタミンB6
- むくみ予防に役立つカリウム
便秘を予防するペクチン
ペクチン(水溶性食物繊維)には整腸作用があるため、腸内環境を整えてくれます。
ペクチンは、胃や腸で吸収されずに大腸まで運ばれ、便を柔らかくしてくれるので、便秘の予防にも役立ちます。
美肌効果を持つビタミンC
ビタミンCは、お肌のハリを保つコラーゲンの合成に必要な栄養素です。
シミのもとになるメラニン色素の生成を抑える働きもあるので日焼け対策にも役立ちます。
抗酸化作用を持つβカロテン・ビタミンE・リコピン
活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があり、動脈硬化予防やがん予防の効果が期待できます。
特にリコピンは抗酸化作用が高く、同じく抗酸化作用を持つβ-カロテンの2倍、ビタミンEの100倍以上とも言われています。
たんぱく質の代謝に役立つビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質が体内で再合成されるときに働く栄養素です。
そのためたんぱく質をたくさん摂取している人は、ビタミンB6もたくさん必要となります。
むくみ予防に役立つカリウム
カリウムは余計な水分を排泄する効果がありますので、むくみの改善に効果を発揮します。
トマトをダイエットに役立てよう
前述の通り、トマトには脂肪燃焼作用を持つ13-oxo-ODAが多く含まれる他、美容に嬉しい成分も沢山含まれています。
トマトダイエットの素晴らしいところは、手間が掛からないことと加熱してもダイエット効果が減らないこと。
熱に強いということは、色んな調理方法が試せるということなので、飽きにくいです。
(むしろ加熱処理されたトマトジュースの方が脂肪燃焼作用を持つ13-oxo-ODAを多く含む!)
また、トマトは、そのまま生の状態でも食べることができるので、料理には自信がない人や忙しくて料理のために時間が割けない人でも、無理なく取り入れることができます。
早速食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか?