本記事は、2022年10月21日放送のNHK教育「NHK高校講座」の「【家庭総合】からだは食べものでできている ~食べたものはどんな働きをする?~」を参考に書いています。
昨日の記事「【NHK高校講座】糖質制限ダイエットと摂食障害(過食症・拒食症)」で紹介した内容の後に放送された内容についてまとめます。
番組情報
番組名 | NHK高校講座 |
放送局 | NHK教育 |
放送日時 | 2022年10月21日10時00分~ |
出演者 | りゅうちぇる、高沢 英、小林ジュリアン他 |
講師・監修 | 木村裕美先生(東京都立駒場高等学校) |
アスリートたちの体づくりを支える食事に注目!
身体をつくる「5大栄養素」
栄養素は、体内での働きの違いによって、「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「無機質」「ビタミン」の5種類に分けられます。
駒澤大学陸上競技部の食事風景に密着!
駒澤大学の陸上競技部は、箱根駅伝など数々の大会で実績をあげている名門チームです。
監督の大八木弘明さんは、チームの成績を上げるため、選手が食べる食事にも力を入れてきました。
大八木弘明監督曰く「食事は練習と同じくらい大切なもの。3食 栄養のあるバランスのいい食事をとってほしいなと思っていますね」
選手たちのためにバランスの良い食事を作るのは、監督の妻、大八木京子さんです。
大八木京子さん曰く「1日に何10キロも走りますから、すごくエネルギーを消耗しますし、体力を消耗する競技なので、それを1番早くリカバリーできるような食事を摂ってほしい」。
50人もの選手の健康を支える献立。
毎食のおかずは、基本3品で、「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「無機質」「ビタミン」の5大栄養素がすべてとれるメニューとなっています。
まず、炭水化物を多く含んでいるのは、ごはん。
炭水化物は体内で消化・吸収された後、エネルギーの源になります。
大八木京子さんはビタミンなどが多く含まれる「玄米」を混ぜて提供しています。
一緒に出されていたのは、豚しゃぶうどんです。
うどんも炭水化物です。
そして、卵・かまぼこ・豚肉に含まれるのが「たんぱく質」。筋肉など、からだの組織を構成します。
大八木京子さん「炭水化物を体に入れてエネルギーにするために、豚肉のビタミンB1が効率よくエネルギーに変換してくれるので、炭水化物と一緒に豚肉を提供しています」
続いて、レバーとニラの甘露煮。
レバーは「鉄分」を多く含んでいます。
鉄分は5大栄養素の「無機質」のひとつで、不足すると貧血を起こすため、意識してとることが大切です。
そして、ニラなどの野菜はビタミンCが豊富です。
ビタミンCは鉄分の吸収をよくする働きがあるため、レバーと一緒に調理しています。
デザートのプルーンも、鉄分が豊富。
こちらも、グレープフルーツのビタミンCと一緒にとることで、吸収を助けます。
こうして、ビタミンを組み合わせて料理することで「炭水化物」「たんぱく質」「無機質」など、栄養素を効果的に吸収できるよう、工夫しています。
大八木京子さん「いろいろな食材をバランスよく食べて、たくさん栄養素をとりいれるのは必要だと思います」
中村匠吾選手(駒澤大学出身)と勝負めし
大八木京子さんの作る食事を食べ、東京オリンピックのマラソン日本代表を勝ち取ったのが、駒澤大学出身の中村匠吾選手です。
マラソン日本代表選考競技会(MGC)前日の夕食、大八木京子さんが作った“勝負めし”は、メインにサバとウナギを使った、炭水化物とたんぱく質を中心としたバランスのとれたメニューでした。
中村匠吾選手も(学生のときに)出場した箱根駅伝当日の朝食では、炭水化物を多くしました。
消化の良いおもちの入ったうどんとおにぎりは、最後まで走り切るためのエネルギーをすばやく大量にとる糧となります。
中村匠吾選手「長距離選手は糖質が主なエネルギー源なので、とらなければいけないと思います。ダイエットの時の糖質抜きは、みなさんやっていると思うんですけど、栄養はしっかりとりながらというのが大事なのかなと思います」「高校生のみなさん!今は成長期で、いっぱい食べていっぱい寝て、栄養をとることが大切だと思うので、好き嫌いなく いっぱい食べてください!」