ダイエット中にライ麦パンを食べる
昨日の投稿「ダイエット中でもパンを食べたいなら、全粒粉パンを選ぶ」では全粒粉パンを推しましたが、ダイエットの決め手となるGI値(食後の血糖値の上がりやすさを示す指標)は、全粒粉パン(GI値50)でもライ麦パン(GI値55)でも大きな大差はありません。
パンの種類 | GI値 |
---|---|
全粒粉パン | 50 |
ライ麦パン | 55 |
白い食パン | 95 |
「全粒粉パンを手に入れられない」という方は、ライ麦パンに挑戦してみてはいかがでしょうか?
ライ麦パンとは
「ライ麦パン」とはその名の通り、ライ麦から作られたパンのことです。ライ麦パンは「ドイツパン」「黒パン」とも呼ばれます。
「ドイツパン」と言われる所以は、寒冷地であるドイツでは、小麦の栽培が難しかったため、代わりにライ麦を使ってパンを作っていたからです。
従来の小麦のパンとは異なるずっしりとした重量感と、独特の酸味があることでも有名です。また、小麦から生産される一般的なパンと比較すると硬い食感が特徴です。
ライ麦パンはヘルシーなパン
- ライ麦パンは血糖値の上昇を穏やかにする「低GI食品」
- 白い食パンよりも栄養価が高い
- 精製しても食物繊維の量がほとんど変わらない
ライ麦パンは血糖値の上昇を穏やかにする「低GI食品」
ライ麦パンは「低GI食品」と呼ばれ、血糖値の急上昇が起こりにくい食品の1つです。GIとは「Glycemic Index」の略で、食後血糖値の上昇を表す指標です。GI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすく、体に脂肪が蓄積されやすいです。
GI値が高く血糖値を急に上げやすい小麦粉製の白いパンに比べ、ライ麦パンは低GI食品のため食後の血糖値上昇も緩やかになる特徴があります。血糖値の急上昇も抑えられるため、脂肪の蓄積も起こりにくくなります。
ダイエット中などで糖質やカロリーを抑えたい場合に、ライ麦パンはオススメの主食といえるでしょう。
白い食パンよりも栄養価が高い
ライ麦パンは、ビタミンB群をはじめミネラル・食物繊維などの栄養素を豊富に含んでいます。従来の白いパンよりも栄養価が高く、噛みごたえがあって咀嚼回数が増えるという特徴もあり、少量でも満腹感が得られやすいという利点があります。
少量でも満腹感が得られれば、ダイエットにも大活躍でしょう。
精製しても食物繊維の量がほとんど変わらない
ライ麦も精製度合によって、まるごと表皮・胚芽・胚乳をすべて粉にした全粒粉のほか、粗挽き粉や、精製された胚乳だけを用いるライ麦粉が存在しますが、ライ麦は精製しても食物繊維の量がほとんど変わらないため、食物繊維の観点からみれば、精製度にこだわる必要はあまりありません。
なお、食物繊維含有量が多いと血糖値が上がりにくいため、脂肪の蓄積を抑えることが出来ます。
ライ麦パンと全粒粉パンとダイエットに効果的なのはどっち?
冒頭でも書きましたが、全粒粉パン(GI値50)でもライ麦パン(GI値55)でも大きな差はありません。
ライ麦と全粒粉は、どちらにも非常にたくさんの食物繊維を含みます。また、どちらもビタミンやミネラルの含有量が多いです。(強いて言うならば、全粒粉の方がナトリウムやマグネシウム、ナイアシンなどを多く含み、ライ麦はカリウム、鉄、亜鉛、葉酸などを多く含みます)
全粒粉パンとライ麦パンのダイエット効果には、大きな違いはないので、好みで選ぶのが良いかと思います。
どちらも白いパンに比べてボソボソした印象があるので、トーストした方が食べやすくなります。
ダイエット中にライ麦パンを食べるときのポイント
ダイエット中にライ麦パンを食べる際の注意点は、全粒粉パンを食べるときと同じです。
具体的には、次のポイントに注意して食べましょう。
- たんぱく質や野菜も一緒に食べる
- ジャムやバターを付け過ぎない
- 食べ過ぎない
たんぱく質や野菜も一緒に食べる
パンだけの食事だと栄養バランスが偏って、体調を崩しやすくなります。パンだけで済ますのではなく、たんぱく質や野菜も一緒に食べましょう。筋肉をつくるために必要な「たんぱく質」は、肉や魚、大豆製品、卵などに多く含まれています。ミネラルやビタミンを豊富に含む野菜と併せてしっかり食べましょう。
ジャムやバターを付け過ぎない
脂質や糖質の摂り過ぎを防ぐため、ジャムやバターを付け過ぎないように注意しましょう。
物足りなさを感じる場合は、オリーブオイルを少しだけ付けてみましょう。パンと一緒にオリーブオイルを食べることで、糖質の吸収が緩やかになり、血糖値の急上昇を抑制できます。(血糖値の急上昇を抑制すると、糖質を脂肪に変える働きも抑えることが出来、脂肪の蓄積を防げます)
食べ過ぎない
いくらライ麦パンが太りにくいパンだとしても、食べ過ぎないように心がけましょう。パンを食べる前にサラダやスープ、たんぱく質が豊富なメイン料理でお腹を満たしておけば、食べ過ぎを防げます。食べる順番は意外と大切です。