アルコールの遺伝体質は全部で9タイプ。
飲めるからと言って、病気のリスクが低いわけではありません。それぞれのタイプで、気をつけなければならないことがあります。自身のタイプを知ることにより、より長く、楽しくお酒とお付き合いしませんか?
アルコール感受性遺伝子検査とは
「アルコール感受性遺伝子検査」とは、アルコール体質を知るための検査です。
酔っ払いやすさ・二日酔いのなりやすさなどは、かなりの程度において、遺伝的体質で決まります。
具体的には、人間の持つアルコールに対する感受性(酔っ払いやすさ・お酒の残りやすさ)は、主に2つの遺伝子(ALDH2とADH1B)で決定されます。
アルコール感受性遺伝子検査ではこの2つの遺伝子(ALDH2とADH1B) を検査で調べます。
ご自身のアルコール体質を遺伝子レベルで知ることにより、単にお酒が【強い(飲める)】【弱い(飲めない)】を判断するだけでなく、「どんな体質なのか?」を理解し、将来の「飲酒による健康障害のリスク回避」に役立てることが大切です。
お酒が強い・弱いは体質の問題
アルコールの分解は、アルコール→アセトアルデヒド→酢酸→二酸化炭素・水という流れで行われます。
この、アセトアルデヒドをしっかり分解できる体質かどうかでお酒が強い・弱いが決まります。
「飲んでみれば分かる」は大間違い
まず、若い方は、飲酒の経験もアルコールの知識も少なく『お酒とは、飲んだら誰もが酔ってしまう』と思い込んでいる方は多いと思います。その結果『なかなか酔わないなぁ~』とピッチをあげ、急性胃炎のため吐血したり、最悪急性アルコール中毒のため『死』に至る事の例も数多く報告されています。
若者の一気飲みによる事故も後を絶たない状況にあります。(※平成20年度東京消防庁のデータによると、東京都内において急性アルコール中毒で搬送された人数は11357人。その大半が20代の若年と未成年で占められ、大学の新歓コンパなど一気飲みが原因と言われています)
遺伝子のタイプを知ると、飲酒による病気のリスクがわかる
アルコール感受性遺伝子検査キットは、2種類のアルコール感受性遺伝子
- ADH1B遺伝子(アルコール脱水素酵素)
- ALDH2遺伝子(アルデヒド脱水素酵素)
を検査し、あなたに適した効果的なアドバイスを提供いたします。
ADH1B遺伝子
1B型アルコール脱水素酵素。アルコールをアセトアルデヒドに変える酵素です。
ADH1Bの遺伝子体質によってアルコールの分解能力が異なります。
検査で「お酒が飲める体質か、飲めない体質かどうか」を判定します。
※酵素活性の判定は「低活性型」「活性型」「高活性型」の3タイプになります。
ALDH2遺伝子
2型アルデヒド脱水素酵素。アセトアルデヒドを酢酸に変える酵素です。
ALDH2の遺伝体質によってアセトアルデヒドの分解能力が異なります。
検査で「お酒が強い/弱い/飲めない」「「飲酒による健康への影響が高いか」を判定します。
※酵素活性の判定は「活性型」「低活性型」「非活性型」の3タイプになります。
アルコール感受性遺伝子検査を受けた方が良い方
- 楽しくお酒健康にお酒を嗜みたい方
- 仕事の付き合い等で他人より比較的多くお酒を飲む必要がある方
- 新しくお酒を飲む機会が増える方(新社会人や大学生の方)
- しつこく飲酒を迫られると断りづらい方
楽しく健康にお酒を嗜みたい方
お酒を適度に飲むことは健康に良いとされています。
- 食欲が増進する効果
- ストレスを和らげる効果
- 人間関係をスムーズにする効果
適量を守って、バランスの良い食事と一緒に楽しむことで上手くお酒を活用しましょう。
仕事の付き合い等で他人より比較的多くお酒を飲む必要がある方
”飲みニケーション”という言葉があるように仕事の一環としてお酒を飲む機会が多い方は、自分のアルコール体質を知って
おくことは健康のためにもとても大切です。
お酒と上手に付き合うことで緊張がほぐれ円滑なコミュニケーションが生まれるでしょう。
新しくお酒を飲む機会が増える方(新社会人や大学生の方)
20歳になるとお酒が飲む機会が増える大学生や、新社会人の方は若さ故に羽目を外してしまうことも多いでしょう。
急性アルコール中毒になってしまうといった最悪の事態を防ぐためにも、自分のアルコール体質を知ることは大切です。
しつこく飲酒を迫られると断りづらい方
検査によって自分がお酒を飲めないということを証明したカードを利用して、場の雰囲気を損なわずお付き合いを成功させましょう。
検査方法
アルコール感受性遺伝子検査は、とっても簡単!
付属の綿棒をつかって口の中の粘膜を採取して郵送するだけ。
面倒なことや痛い思いをすることは一切ありません!
採取した検体と申込書を送ると、約15営業日で結果をご覧になれます。
アルコール感受性遺伝子検査のメリット
- 検査により自分のタイプを知ることで、節度ある飲酒を心がけることが可能になります。
- 飲酒による将来の健康リスクの回避に役立つ
(飲酒によるリスクが全くない人などいないので、自己のリスクについて知ることができる)
- 飲めない→飲酒による急性アルコール中毒
- 少しは飲める→消化器系疾患
- 飲める→アルコール依存症
あなたの健康を守るための『11の飲酒ルール』
- 飲酒は1日平均2ドリンク以下
- 女性・高齢者は飲酒を控えめに
- たまに飲んでも大酒しない
- 食事と一緒にゆっくりと
- 寝酒は極力控える
- 週に2日は休肝日
- 薬の治療中は飲酒しない
- 入浴・運動前は飲酒しない
- 妊娠・授乳中は飲酒しない
- 依存症者は生涯断酒
- 定期的に健診を受ける
飲酒は1日平均2ドリンク以下
1ドリンクは純アルコールで10グラム。2ドリンクは、ビール1本、日本酒だと1合弱、ウイスキーだとダブル1杯、ワインだとワイングラス2杯弱の量です。
女性・高齢者は飲酒を控えめに
中年男性に比べ、女性や高齢者は血中アルコール濃度が高くなりやすく、その分体を傷めたり依存を速めます。1日350mlの缶ビール1本にしてはいかがでしょうか。
たまに飲んでも大酒しない
たとえ飲む回数が少なくても、一時に大量に飲むと、体を傷めたり、事故の危険を増したり、依存を進行させたりします。
食事と一緒にゆっくりと
空腹時に飲んだり、イッキに飲んだりすると、アルコールの血中濃度が急速に上がり、悪酔いしたり、身体に悪影響がでたりします。
寝酒は極力控える
寝酒(眠りを助けるための飲酒)は、睡眠を浅くします。健康な深い睡眠を得るには、アルコールの力を借りない方が良いでしょう。
週に2日は休肝日
週に2日は肝臓をアルコールから開放してやりましょう。そうすることで、依存も予防できます。
薬の治療中は飲酒しない
アルコールは薬の効果を強めたり弱めたりします。
入浴・運動前後は飲酒しない
入浴や激しい運動前後の飲酒もやめましょう。 心拍数が上がっている状態だと酔いが早くまわったり、心臓にも負担がかかります。
妊娠・授乳中は飲酒しない
妊娠中の飲酒はおなかの胎児に悪影響があります。また、授乳中の飲酒は乳児の発達を障害します。
依存症者は生涯断酒
依存症は飲酒のコントロールができないことが特徴で、断酒を続けることが唯一の回復方法です。
定期的に健診を受ける
定期的に肝機能検査など受けて、飲みすぎていないかチェックしましょう。